足が臭い原因や対策とは?
足裏の臭いの理由やニオイを予防する方法を解説
2024.7.31
- # コミュニケーション
- # 足のにおい
いやぁ~、汗をたくさんかいたッス!・・・足裏からすごいニオイが(汗)
足が臭い原因や状況、対策・予防が知りたい!
汗をよくかく季節になると、足の臭いが気になるでしょう。とくに靴を脱いで部屋や飲食店に上がるとき、臭かったらどうしようと心配になる方は少なくありません。
足の臭いは、こまめに消臭スプレーをしても根本的な解決になりません。
本記事では、足が臭い原因や状況、対策・予防などを詳しく解説します。
足の臭いを気にせずお気に入りの靴を履きたい方や、臭いを防いで清潔感のあるスマートな印象を与えたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
足が臭い原因とは?
足の裏は、体の中でも汗をかきやすい場所といわれていますが、汗そのものに臭いはありません。足の臭いは、汗・皮脂・角質による雑菌の繁殖が原因です。
はじめに、臭いのもとである雑菌が繁殖する原因・状況を詳しく解説します。
臭いの原因は雑菌の繁殖
足の臭いは、もともと皮膚に生息する常在菌である雑菌の繫殖です。雑菌が繁殖する原因は、下記のとおりです。
- 汗による蒸れ
- 過剰な皮脂分泌
- 角質の蓄積
本来、足をはじめとする多くの皮膚に存在する常在菌は、外部から菌が侵入しないようバリケードを形成する役割を担っています。しかし、汗の水分により靴や靴下の中が蒸れると、常在菌は皮脂・角質などをエサに増殖し、酢酸やイソ吉草酸などの物質を生成して悪臭を放ちます。
雑菌が繁殖しやすい状況
足の臭いと切り離せない雑菌は、下記の状況で繁殖しやすいといわれています。
- 高温多湿
- 通気性が悪い環境
- カビの感染や皮膚疾患
雑菌は、気温25℃以上、湿度70%以上の環境下で活発に繁殖します。そのため、高温多湿である6~9月は、雑菌が好む季節といえるでしょう。
通気性が悪い靴・靴下なども、雑菌が好む高温多湿な環境をつくります。
また、水虫の原因である白癬菌と呼ばれるカビに感染しているケースや、季節に関係なく足から多量の汗をかく足蹠多汗症の場合も、雑菌が繫殖しやすいといえるでしょう。
足が臭い方の特徴
ここで、足が臭い方の特徴を紹介します。
次章では、足が臭くなるメカニズムを詳しく解説します。該当する方は、ぜひ参考にしてみてください。
足裏によく汗をかく
足裏によく汗をかく方は、足の臭いに注意が必要です。
足の裏には、体温調整のために汗を出す汗腺が多く存在していますが、臭いの原因は汗そのものではなく、高温多湿による雑菌の繁殖です。
とくに、足は汗をかいてもすぐに拭けないため、長時間蒸れている状況が続くと、雑菌が繁殖しやすい環境になります。
汗をかく前に制汗剤やデオドラント剤を使用し、足裏の発汗を抑えましょう。
靴・靴下の通気性が悪い
通気性の悪い靴や靴下を履いている場合、足の汗が蒸発・乾燥できないため、足周辺の湿度が上がり、足が臭くなるケースが少なくありません。
通気性が悪い革製のパンプス、サンダル、ブーツを履く際は、湿気の吸収性と速乾性が高い中敷きを使用しましょう。
靴下は、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維素材ではなく、コットン、リネン、シルク、ウールなどの天然繊維素材がおすすめです。ストッキングを履く習慣がある方は、抗菌・制菌加工が施されたタイプを選びましょう。
また、靴や靴下はサイズがあっているものを選ぶことも大切です。サイズが小さい場合、より通気性が悪くなり、大きすぎても内部に摩擦が生じるため、湿度が上がりやすくなります。
足を清潔にしていない
足の臭いを防ぐためには、清潔に保つことが大切です。しかし、入浴時に洗えた気になっていても、指の間や爪の隙間などに汚れが残っている場合があります。1日の汚れを十分に落とすために、細かい部分まで丁寧に洗うよう心がけましょう。
「疲れているから入浴しない」「夜はシャワーを浴びない」などの方は、足が臭くなるリスクが高いため、帰宅後、足浴をおこなうことをおすすめします。外出中でも、汗を大量にかいたときは足拭きシートを活用するとよいでしょう。
また、清潔ではない靴下を履くと足の衛生環境が悪化します。靴下を毎日変えることはもちろん、靴下を洗濯する際は、裏返しにて内側に付着した汗・皮脂・角質を洗い流しましょう。
足が臭い方におすすめのニオイ対策
足の臭いに悩んでいる方は、次章で解説するおすすめのニオイ対策に取り組みましょう。手軽かつすぐに実践できる対策を紹介します。
足の汚れ・角質を落とす
足の汚れ・角質は、殺菌効果がある石鹸やソープなどを使用し、十分に洗い落しましょう。
洗う前に湯船に浸かったり、足浴をしたり、汚れ・角質を浮かせて剥がれやすくしてから、石鹸やソープを十分に泡立てて隅々まで洗います。
足の細部まで洗える足専用のフットブラシもおすすめです。ニオイ対策はもちろん、マッサージ効果まで期待でき、1日の疲れがリフレッシュするでしょう。
洗い終わったあとは、十分にお湯で流し、清潔なタオルで水分を拭きます。足に水分が残っていると雑菌の繁殖につながるため、十分に乾かすことが大切です。
爪をこまめに切る
足の爪は、古くなった角質による垢が蓄積しやすいため、こまめに切るよう心がけましょう。
爪を切るタイミングは、入浴やシャワーのあと、爪が清潔かつ柔らかい状態がベストです。
爪が短すぎると、深爪や巻き爪などのトラブルにつながるため、指の高さと同じくらいにカットするとよいでしょう。四角に切るスクエアカットを意識し、角が気になるときは爪やすりで削り、形を整えます。
爪は乾燥しやすいため、カット後は乳液やクリームなどで保湿し、バリア機能を保って余分な皮脂分泌を抑えましょう。
靴を乾燥させる
足の裏は、1日に約コップ1杯分(200mlほど)の汗をかくといわれており、1日履いた靴にも大量の汗が浸み込んでいます。
汗が乾く前に履いてしまうと、靴の湿度は上昇して悪臭の原因になるため、同じ靴は2日以上履かないよう注意しましょう。
靴の内部に、靴用の乾燥材や除湿剤、新聞紙、キッチンペーパーなど入れて、風通しのよい場所で十分に乾燥させることが大切です。スピーディーに乾かしたい場合は、靴用の乾燥機やドライヤーを活用しましょう。
また、洗える靴は定期的に洗う、洗えない靴は中敷きを変えるなども心がけましょう。
足の臭い対策には体質改善も重要
足の臭いは、フットケアのみならず、体の内面と精神面からも予防できます。
ここからは、足のニオイ対策に効果的な生活習慣の改善法を紹介します。
食生活を見直す
汗の原料である血液の質をよくするためには、食生活の見直しが大切です。
下記の食材には、活性酸素の働きを抑える抗菌化作用があり、血液をサラサラにする効果が期待できます。
栄養素 |
多く含まれる食材 |
---|---|
ビタミンC | ほうれん草、ブロッコリー、ピーマン、キウイフルーツ |
ビタミンB2 | 納豆、レバー、卵 |
ビタミンA | にんじん、ニラ、鶏肉、うなぎ、卵黄 |
ビタミンE | アーモンド、大豆、ごま、アボカド |
ポリフェノール | カカオ、玉ねぎ、バナナ |
食物繊維 | ごぼう、こんにゃく、いも類、海藻類 |
文部科学省 | 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」より作表
一方、動物性タンパク質や脂質が多い食材は、過剰な皮脂の分泌を促したり、腸内の悪玉菌を増加させたり、悪臭が発生しやすい環境をつくります。
食生活から足のニオイ対策をおこなう際は、抗菌化作用を持つ野菜や果物、食材を多く摂り、動物性のタンパク質や脂質を含む食品の摂取は控えましょう。
ストレスを解消する
ストレスは、汗の量と深く関係しています。
ストレスを感じると、自律神経が乱れて交感神経が優位になり、ただでさえ汗をかきやすい足の汗腺から大量の汗が出て、雑菌が繁殖しやすい状況をつくります。肉体や心の疲労などでストレスを抱えているときは、十分な休息をとる、運動や趣味をはじめるなどの解消方法を見つけましょう。
足に存在する常在菌は、汗による高温多湿な環境で、皮脂や垢・角質などをエサに繁殖して、臭いを発生させます。
そのため、足裏に汗をよくかく方や通気性の悪い靴・靴下を履いている方、足を清潔にする習慣がない方は、足が臭くなる傾向にあります。足の臭いが気になるときは、足の汚れや角質を落とし、爪をこまめに切るよう心がけましょう。また、1日履いた靴は十分に乾燥させることも大切です。
そのほか、食生活の見直しやストレスの解消を実践し、体の内面・精神面から足の臭い対策をおこないましょう。
監修:武井香七(管理栄養士)
神奈川県平塚市に生まれ、祖母が80歳近くまで働いている姿に感銘を受け栄養士の道を目指す。現在は管理栄養士の資格を持ち、健康や日々の生活に対して正しいことを伝えられる。導ける存在になりたいと強く思いウェルネス事業をメインとした株式会社WellnessLeadの代表をしている。企業の新商品開発や一般向け栄養指導などの栄養士事業とエクソソーム等クリニックと連携した再生医療事業を軸にしている。